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From: nari@tvq.canon.co.jp
Date: Tue, 7 Mar 2000 12:21:16 +0900
Subject: [BR]NEC杯(その4)

成田です。

 NEC杯レポート(その4)です。

6.予選第2ラウンド(vs INDONESIA PATTIMURA 戦)

 第2ラウンドの対戦相手は、我々と同様第1ラウンドで25VP
を獲得したインドネシアチーム。インドネシアからは今回2チーム
が参加していたが、このチームはいわゆるBチーム。Aチームには
マノッポ、ラスー、サクール、といったアジアを代表するプレーヤ
達がいるのであった。(Aチームとは2日目に対戦する)とは言え
このBチームも結果的にベスト8に残ったのだから、強いチームで
はあった。インドネシアはやはり層が厚い。

 NEC杯は予選からスクリーンを使用する。1ラウンド16ボー
ドの割り当て時間は2時間20分だ。スクリーンを使用しない普通
の試合だと割り当て時間は2時間くらいが相場だが、スクリーンを
使用してトレイ(空ボードとビディングカードが乗っている)を
往復させながら筆談をやりながらとなると、やはりそれだけ時間が
かかるというものだ。でも阿部さんがパートナーだと時間に追われ
る事はほとんど無い。この試合の途中に、何回「Boards Please」
叫んだことか。(普段こういう場面に滅多に出くわさないスロープ
レーヤーの成田は、ここぞとばかり。いやいや成田もつられて早く
プレイしたのですよ。)第2ラウンドは12時40分スタートだっ
たが、その前の休憩時間も悠に40分以上はあり、十分気持ちを落
ち着かせて第2ラウンドを迎える事ができた。

 この試合は我々は13番から始まった。13、14とプッシュの
ようなボードが続いた後、次の15、16と成田はダブルパンチを
浴びる事になる。


Rd2−#15 <単なるゲス?それとも?>
       876
NSバル   ???5?
       J64
       Q7
Q2           A10543
93           KJ6
AKQ10         95
AJ1085        943
       KJ9
       ???
       8732
       K62

 成田      阿部
 W   N   E   S
             P
 1NT P   2H  P   2H=Jacoby
 2S  P   2NT P
 3NT P   P   P

 OL(オープニングリード)はH5。4thベストだと言う。
さあ大変。いきなりゲスだ。読者の方々はダミー(E)から何を
出す?AQ10の3枚のうち2枚がNにあると仮定すると、Nが
A10xxxの時は何を出しても同じ。従ってNがAQxxxなのか
Q10xxxなのかのゲスとなる。前者の場合はHJと出すのが正解
で、後者の場合はH6である。決まった?
 実戦では成田は外してしまった。NにAQxxxを期待して、
HJを指示したのだ。ダウン。
 局後の会話。
成田「AQxxxかQ10xxxのゲスなんですよ」
阿部「でも彼らはAQxxxからはリードしそうにないかもよ。
   ハンドのH9の顔を立てるには最初にチビしかないし。」
 開始から3ボード目でそこまでの洞察力には感服したが、実戦的
なダミープレイとなるとこのように考えるほうが確かに率が高いの
かもしれない。要するに成田のような一般庶民には一見純粋なゲス
だと思っていても、阿部さんのような一種の超能力者はいつでも率
の良いゲスをするのだろう。
 裏のテーブルのWは成田のように長考をせずに、すぐにH6を出
して簡単に3NTをメイクしたらしい。この話を聞いた時に成田が
言いかけた悔し紛れのコメントがあるので、ここで披露しよう。
「すぐにH6?まるでウィークリーおばさんのプレイだな。」
 とにかくこのボードは成田の失敗プレイで、−10IMP。

#おまけ:最初にEからH6を出しても次のSにH7を出されると
#    簡単にはメイクさせてもらえない。だからね、成田の
#    最初にHJを出すプレイだってそんなに捨てたものでは
#    ないんじゃないかなあ。


Rd2−#16 <皆が参加できるオープニングリードの問題>

 EWバルで、W(成田)のハンドは、
    762、A9、98765、K42。

 成田      阿部
 W   N   E   S
 P   4D  P   4S  4D=Namyats。
 P   P   P          7+枚のSolid Spade

 さてオープニングリードは何を選ぶ? このハンドはダイアが
ストレイトフラッシュという以外は取り柄の無いハンドだなあ、と
いうような事が頭に浮かんだ人は重傷だ。あなたは正にちょブリに
染まっている。
 (とここまでの数行は、読者の考察時間を作るため時間かせぎ)

 フルハンドは以下のとおり。ご覧のとおり、スペード、ハート、
ダイアリードはメイク。唯一ダウンするリードはクラブだった。

       AKQJ9854
       84
       2
       Q10
762          −−
A9           QJ10532
98765        QJ4
K42          A983
       103
       K76
       AK103
       J765

 成田はHAをリードしたためメイク。阿部さんのH2のフォロー
を見てCK、CAという2トリック目からのキリングディフェンス
(ああ虚しかー)をきちんと行なってアップメイクを阻止するのが
やっと。裏テーブルでは普通にNが4Sをプレイし、HQリードを
されて簡単にダウン。これには阿部さんは成田に同情してくれた。
阿部「いんちきnamyatsにやられた。」
 でもこれは局後の談話。試合中には誰も慰めてくれない。成田は
開始早々まだ4ボードしか経過していない段階で早くもピンチに
たった。別の見方をすると、成田はこのままずるずると崩れていく
のか、はたまた持ち直すのか、成田の精神力が試される時が来たと
も言える。
 とにかくこのボードも成田の失敗リードで、−10IMP。

(つづく)



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