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From: SHIOYA Makoto 
Date: Fri, 25 Dec 1998 11:27:54 +0900
Subject: Acol #10 [BR]

塩谷です。

 連続して2部送ります。冬休みに楽しんで下さい。
 赤間君は勉強して下さい(冬休みの宿題)。

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エコールシステム入門−その10


<レスポンダーの2回目のビッド−続き>
6 オープナーのジャンプリビッドに対して
 オープナーのジャンプリビッドの後は、ゲームにならないビッドはすべてフ
ォーシングである。

  1C − 1H
  3C − 3H

レスポンダーは次くらいのハンドにすぎないかもしれない。

  1032 KQ1096 743 Q5

しかし、良いハンドを持っていて手控えていることもある。4Cへのレイズも
フォーシングである。
 4レベルでマイナーをリビッドするには強くなければならない。

  1H − 2D
  3H − 4D

レスポンダーは、少なくともゲームのハンドを持っている。弱ければ3Hをパ
スすべきである。


7 オープナーのスーツテークアウトに対して
★レスポンダーが弱い時
 オープナーがスーツテークアウトした時の上限は約18点である。レスポンダ
ーは通常7点で2回目のビッドを考える。次のハンドはパスすべきである。

  1C − 1H
  1S − 

  754 KJ643 Q106 95

1NTには足りない。セカンドラウンドの1NTはおよそ7−10点を示す。
しかし、マッチポイント戦なら1NTが普通だろう。

  532 K107542 65 Q8

6枚スーツが最初レスポンスした理由である。サポートがこなかったのであれ
ば、パスして被害を最小限に抑えるべきである。
 弱いハンドでは、プリファーするのも間違いである。

  75 KJ832 Q743 92

パスして、雨が降り出す前に避難すべきである。

★False preference

  1H − 1S
  2C − 

  K532 75 Q965 K92

ここでは2Hとビッドする。2Cは17、18点くらいまでありうるのでパスする
にはもったいない。といって、2NTはやりすぎであり、3Cレイズは3枚サ
ポートで危険である。一方、このシークエンスは5枚のハートを示しているの
で、2枚で2Hとビッドしても安全である。本当にハートが良くて選んでいる
のではないので、「偽の選択」と呼ばれる。

★中間および積極的なビッド
 オープナーの1レベルリビッドに対する2NTジャンプはオープニングビッ
ドに対する2NTジャンプと同じ価値、すなわち良い10点から悪い12点を示す。
 2レベルリビッドに対する2NTも同様に11、2点を示すが、場合によって
は多少点数を下げる必要に迫られることがある。

  1S − 2C
  2H − 

  52 J108 QJ3 KQ987

「その8」で述べたように、2レベルレスポンスに対するオープナーのスーツ
テークアウトはフォーシングである。これは、上記のようにボーダーラインで
2Cとビッドしたレスポンダーにとって多少不都合となるが、このハンドでは
2NTとビッドする。パートナースーツのJ10は点数以上に役に立つし、ク
ラブの内容も比較的良く、2Sというフォールスプリファランスより2NTが
はるかに良いビッドである。エコールでは、1〜2点不足との理由で軍法会議
にかけられるようなことは無い。
 オープンスーツへジャンプして戻すのはノンフォーシングであるが、強いイ
ンビテーションである。

  1H − 1S
  2D − 

  AK853 964 J10 875

先にも述べたがパートナースーツのJ10は非常に役に立つ。このハンドでも
点数はやや少ないが、3Hとビッドする。クラブとダイヤモンドが入れ替わっ
ていれば、2Hが良い。
 レスポンダースーツでのジャンプもノンフォーシングである。

  1D − 1S
  2C − 3S

オープナーのスーツテークアウトの後でのレスポンダーの2Sはかなり弱い。
3Sジャンプはインビテーションとなり、次のようなハンドでビッドされる。

  AQ10973 73 A9 852

★レスポンダーのフォーシングリビッド
 マイナースーツのジャンプレイズ、例えば1H−2C−2D−4Dはフォー
シングである。オープナーの2Dは便宜的なビッドかもしれないが、その場合
はミニマムより良いハンドだろうし、逃げ道が用意されているはずである。
 これ以外はフォーススーツのみがフォーシングとなる。フォーススーツをビ
ッドする技術は特に研究する必要があり、別に章を設けて検討する。


8 オープナーのリバースに対して
★レスポンダーのノンフォーシングビッド
 レスポンダーの2回目のビッドがエンドビッドとなるかもしれないシークエ
ンスは以下の3つだけである。

a レスポンダーの2NTビッド。

  1D − 1S
  2H − 2NT

レスポンダーは強くとも次のハンドくらいである。

  Q10743 75 986 AJ6

これより強い10点くらいまでのハンドでは、レスポンダーは3NTをビッドす
るか何か建設的なビッドをする。

b 2レベルでのリバースに対してレスポンダースーツのミニマムリビッド。

  1D − 1S
  2H − 2S

  1D − 2C
  2S − 3C

c 3レベルでパートナーのマイナースーツに戻る。

  1C − 1S
  2H − 3C

★レスポンダーのフォーシングビッド
 次のシークエンスをフォーシングとする理由は、最適なゲームコントラクト
を探るスペースを確保するためである。

a 3レベルでハートに戻すこと。

  1H − 2C
  2S − 3H

  J4 763 K62 AK873

 もう少し強ければ4Hへジャンプする。これはスラムインビテーションにな
る。

  J4 Q63 K62 AK873

b パートナースーツの3へのレイズ。

  1D − 1S
  2H − 3H

  1C − 1H
  2D − 3D

このレベルで止まるのが望ましい場合もあるが、それよりもレスポンダーは種
々の可能性を探るためのビッドをしたいことが頻繁に起きる。

c ゲームにならないあらゆるジャンプ。

  1C − 1S
  2D − 3S

  1D − 1S
  2H − 4D

d オープナーの3レベルビッドの後のあらゆるビッド。

  1H − 2D
  3C − 3D、3H

「その8」で述べたように、このオープナーの3レベルビッドは2ラウンドフ
ォーシングであり、レスポンダーのいかなるビッドもパスされることはない。

  1S − 2H
  3C − 3H

  Q5 KQ9853 943 K8

4Sとビッドするに十分の強さがあるが、4Hの方が良いコントラクトかもし
れない。


9 オープナーのジャンプシフトに対して
 オープナーがジャンプシフトした時は、レスポンダースーツに価値を持って
いることが多い。従って、良いスーツを持っていれば自分のスーツをリビッド
すべきである。

  1H − 1S
  3D − 

  AJ852 94 J2 K742

3NTではなく、3Sとビッドする。
 ジャンプシフトの後ではゲームフォーシングの状態にはなっているが、後で
スラムトライしにくいハンドではジャンプしなければならない。

  AK102 QJ7 J2 J742

1つ前と同じビッド経過の後では、強いサポートを見せて4Hにジャンプする。

  1C − 1H
  2S − 

  J85 AQ94 KJ2 742

すぐ3NTをビッドしないと全スーツに価値のあるハンドを後で示すことは困
難になる。



 次回は、「NTのビッドとレスポンス」です。

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玉川事業所

記録技術研究所
記録技術研究企画課

塩谷 真 salt@csp.canon.co.jp

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