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From: SHIOYA Makoto 
Date: Tue, 08 Sep 1998 10:10:23 +0900
Subject: [BR] Gasshuku report

塩谷です。

合宿報告(敬称略で失礼します)

9・4(金)
 成田、小林、坂本、畔柳、萩原、塩谷は、同じ電車で伊東へ。伊東ガーデン
に午後9時少し過ぎに着。中村は既に着いて寝ているが、起きて早速ブリッジ。
赤間10時半頃着。チーム戦開始。午前2時過ぎに終了。

9・5(土)
 成田キャプテンの指示で8時半よりチーム戦。12時〜1時昼食。すぐにチー
ム戦。5時頃清水到着。成田帰る。夕食をはさんで午前2時までチーム戦。更
に清水、坂本、萩原、塩谷で6ボード、3時過ぎに終了。

9・6(日)
 9時〜12時チーム戦。解散。

 以上のように、昨年同様「合宿」の名にふさわしい三日間でした。

 成田氏が帰ってからのおもしろかったハンドを紹介します。


<萩原ナイスサクリファイス>

ディーラーE。多分NSバル。

       J9xx
       10x
       KQxxx
       Qx
Axxxxx     KQx
KQJx    N  xxxxx
x      W E J10x
Jx      S  xx
       -
       Ax
       Axxx
       AK10xxxx

坂本 畔柳 塩谷 萩原
S  W  N  E
1C 1S P  2S
3D 3H 4D 4H
6C P  6D 6H
7D P  P  7H
X  P  P  P

#Nの反省
 最初にPし、次に4Dとサポートしたのは良い作戦だったと思うのだが、次
の6Dはまったくの怠慢で、7Dというべきであった。
 更にオープニングリードで、振り込みを恐れてスペードを出さなかったのも
判断が悪く、ダウンが一つ減ってしまった(ダウン4)。パートナーは少なく
ともどちらかのメジャーがボイドのはずで、それはスペードであろう。


<1レベルでキュービッド!>

       9xx
       K98x
       Q8xx
       Qx
AKQxx      J
xx      S  xxx
xxx    E W A109x
KJx     N  987xx
       10xxx
       AQJ10
       KJ
       Axx

坂本 畔柳 塩谷 萩原
S  W  N  E
         1S
P  P  X  P
1H P  1S P
2D P  2H P
4H P  P  P

 萩原が1SオープンしてP、Pと流れてくる。皆、先ほどのボードのことを
楽しく話している。塩谷がその後の展開のことも考えて悩んでいる間も、3人
はああだ、こうだと話している。
 塩谷がダブルと萩原はパス。坂本が1Hと不十分なビッドをするも、畔柳は
何か楽しそうに話しながらパス。坂本も萩原も何も言わず。塩谷がインサフィ
シャントビッドを指摘する。
 ルール上、ここではWが1Hを受け入れたことになっている。もともと、塩
谷はここでのビッドに困って先ほど長考していたのであった。通常に2C、2
D、2Hが返ってきたとして、15点もあるので2Sとキューッドしたいが、
スペードもナチュラルストッパー(長いので敵に沢山取られないという意味)
風なので、2NTとも言いたいし、それでパスされてはゲームルーズかもしれ
ないので3NTと言うべきかなどと悩んでいたのであった。
 WにPをされてもこの事情は変わらないナと思ったのであるが、フト、今の
オークションレベルは1Hであることに気づいた。そこで1Sとキュービッド。
 低いレベルのキュービッドは敵のスーツでやるものだから、どんなに安くて
も2レベルになるものである。ところが、生まれて初めて1レベルでキュービ
ッド出来て幸せだった。しかし、その後4Hにたどりついたものの、スペード
を3つスカスカ取られてダウンしたのには閉口した。


<出た!、スクイズ>

       AJ98
       8x
       AQx
       8xxx
10xx        xxx
Q7xx     S  J9
10x     E W Jxxxxx
J9xx     N  Qx
       KQx
       AK106x
       Kx
       AKx

萩原 塩谷 坂本 赤間
N  E  S  W
2NT P  3C P
3H P  6NT P
P  P  P

 実戦では、塩谷長考の後スペードxリード。萩原はハートを一回叩いた後、
スペードを全部取る。塩谷は長考の後クラブをディスカード。萩原はすかさず
クラブをAKxと負けにいってダミーのクラブxをエスタブリッシュしてクレ
ームした。
 「なんだ、スクイズじゃないじゃないか」と言われそうですが、実はスクイ
ズに関連したプレーなのです。坂本氏のスクイズ講座にあるようにスクイズに
は色々な要件が必要で、その中の一つに「UPPER」、つまり、スレットが
守っている人のうしろになければなりません。このボードで言うと例えばクラ
ブのスレットがEの後ろのダミーにあるようなものです。逆にディフェンダー
側から言うと私(E)から見て下手にあるダミーのクラブ4枚は私には守れな
い(守ろうとしてもスクイズになってしまう)ということになるので、スペー
ドをキャッシュされた時に、パートナーが守れることを期待してクラブを捨て
たのです。
 しかし、Eの塩谷のプレーは間違っていました。スクイズには他の重要な要
件「ENTRY」があるわけで、この場合はディフェンスによってそれをつぶ
すことが出来たのです。

 スクイズの勉強をしたい方は、是非ここでよーく考えてすべてのケースを読
み切ってください。課題は、(ダブルダミーで考えるとして)、

1 スクイズになる時はどうやってなるのか?
2 スクイズにならない時はどんな時か?
3 塩谷の正解プレーは何だったか?
4 そもそもこのボードはスクイズになるのか?
5 ベストOLは何か?
6 それに対するベストオフェンスは?

です。以下のお話で正解が明かされるでしょう。


 スペードの13枚目では、Eはダイヤを捨てるのが正解です。デクレヤラー
はスクイズをするためには、要件「LOOSER」(例外を除いて、スクイズ
の前にルーザーは一つでなければならない)を未だ満足していないので、ここ
で何かを一つ負けなければなりません。ハンドを見て分かるようにそれはクラ
ブをダックすれば簡単に成就されます。
 ところが、ここでディフェンス側にはキリングディフェンスがあるのです。
それは、クラブで勝ったら、ハートを出すのです。これで、デクレヤラーの「
ENTRY」を破壊することができます。
 スクイズが成功する場合を見てみましょう。実戦のプレーの後、Eが最後の
スペードにダイヤをディスカードし、デクレヤラーがクラブを負けにいき、そ
こでディフェンスがクラブをリターンしたとしましょう。
         ^^^^^^^^
         (実は不正解)

       -
       8
       AQx
       8x
-          -
Q7x     S  J
10     E W Jxxxx
J9      N  -
       -
       K106
       Kx
       A

 デクレヤラーはクラブAをキャッシュし、ダイヤをK、A、Qと取ります。
残りは2枚です。

       -
       8
       -
       8
-           -
Q7      S  J
-      E W J
J       N  -
       -
       K10
       -
       -
       
 Eは一枚捨てねばならず、ハートを捨ててもクラブを捨てても全部取られて
しまいます。
 ところが、クラブを負けに来た時点で、先ほどの話のように「ENTRY」
を破壊すべくハートを出していると、次のようなエンディングになります。

       -
       -
       -
       8
-          -
Q       S  -
-      E W J
J       N  -
       -
       10
       -
       -

 今、SのダイヤQが取られた時点ですが、Eは問題なくハートQを捨てるこ
とができます。デクレヤラーのハート10は確かにハイエストになりますが、
取るエントリーが無い、というわけです。

 ところで、ダブルダミーであるとして、上記のボードでのベストディフェン
ス、ベストオフェンスは何かわかったでしょうか?
 このボードでのディフェンスの要は、スクイズを避けるべく「エントリー」
をアタックすることにあります。一方、オフェンスの要はディフェンスのエン
トリーキリング攻撃をかいくぐりつつ「LOOSER」の要件を満足すべく一
つ負けることにあります。

 スペード、ダイヤのオープニングリードに対して、デクレヤラーはクラブを
負けにいきます。これで、スクイズが成立し6NTメイクとなります。
 クラブのオープニングリードはすぐダックしてしまえば、やはりスクイズと
なってメイクします。
 ハートリードはどうでしょうか? やはり、ダックすればスクイズ、となり
そうですが、ハートJで勝ったWがハートをリターンするとエントリーがつぶ
されてダウンということになります。ハートを勝ってクラブを負けにいっても
ハートをまた出されてスクイズにならないのは言うまでもありません。
 従って、このボードは6NTができません。

 しかし、デクレヤラーのメインスーツのハートをリードしないと落ちないと
は!

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玉川事業所

記録技術研究所
記録技術研究企画課

塩谷 真 salt@csp.canon.co.jp

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