クイズ その5 — 解答

クイズ その5 解答


塩谷です。  問題の解答を3回にわけてお送りします。  今回は考える問題ということで、他の人がどう考えるているのか、正し く考えるにはどうすれば良いかを小林君に勉強してもらうために、皆さん の解答を公開させていただきます。
<問題1> チーム戦、ナイザーバル。  53 K73 A1094 J742  パートナーがディーラーで1Sとオープンしてきた。1NTとレスポン スするとパートナーは2Cとリビッドした。システムはエコール。
問1 パートナーの代表的な手を一つ書いてください。 成田> AJxxx Qxx x  AKxx 畔柳> Axxxx Kx  xx KQxx 坂本> AQxxx xx  Kx K10xx 塩谷> AQxxx xx  Qx KQxx 萩原> AQ1084 7   85 KQ952 小林> KQxxx Ax  Qx Qxxx  「代表的」とは「普通の」「確率的に多い」という意味でしょうから、 5422や5431の13点くらいのハンドを書けば良いわけです。  そういう意味で最後の2つ以外は普通でしょう。  萩原君のは5−5でスペードの10、8、クラブの9があるのでかな り強い手です。「代表的」というにはかなり変わっていますが、まあ、 ありうる手と言って良いでしょう。  これに対して、小林君のは全スーツに絵札があり、パッと見た感じ違 和感を覚えます。クラブに絵札が少なく、これだと1NTをパスする可 能性がありえます。 #本題からはずれますが、皆さんの個性が出ていて面白いですね。  成田君のはかなり良い手。いつも良い手を引きなれているのか? そ れとも願望か? 畔柳君のは一番弱い。坂本、塩谷は恐ろしく良く似て いる。などなど。
問2 ゲームが出来るかもしれない都合の良い手を一つ書いてください。 成田> AKJxxx、xx、x、AKxx 畔柳> AKxxxx xx x KQxx 坂本> AQxxx Axx x  KQxx 塩谷> AKJxx Qx  xx KQxx 萩原> AKQ84 7  J6 KQ952 小林> QJxxx Ax QJ KQxx 自分のハンド(再掲)    53   K73 A1094 J742  成田、畔柳は6−4路線を取りました。しかし、二人とも強すぎるハン ドではないでしょうか。成田ハンドはエコールツーで開くし、畔柳ハンド は、1NTに3Cとリビッドしそうです。  萩原ハンドも3Cリビッドでしょう。  坂本ハンドは5C用、塩谷ハンドは4S用と、ちょうど良く2種類のハ ンドができました。  小林君は3NT用と、ちょうど良く3番目の...と言いたい所ですが、 これはまた妙なハンドを作り出しました。ビッドしたスーツに絵札があ るというエコール感覚がまだ身についていないようです。このハンドは 1NTでオープンする人がいるかもしれません(私はしないけど)。
問3 結局何と言いますか? 成田> 3C 坂本> 3C 畔柳> 3C 小林> 2NT 萩原> パス 塩谷> パス  小林君の2NTは論外です。ゲームに向かうのなら、自分のハンドの特 徴、すなわちクラブサポートを示すべきです。オープナーがもし小林君の 想定ハンドのような変な手を持っていたら、自分で3NTとビッドするで しょう。  さて、3Cとパスに分かれましたが、どちらが良いのでしょうか? 次 のような試算をしてみました。          確率  パスした時の得点 3Cとビッドした時の得点 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 5Cメイク    10%    150       400 3Cメイク    70%    110       110 2Cしか出来ない 20%     90      − 50 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 期待値             110       107  このテーブルどう思いますか? 3Cメイクは両者で共通ですから、違 いは5Cメイクと2Cしか出来ないというところだけです。要するに、ゲ ームが出来る可能性に比べて行き過ぎになる確率が2倍程度なら、パスと 3Cがほぼ釣り合うというわけです。  上記の確率は何となくそれっぽい(マイクロブリッジにハンドを配らせ てみたら1:2:2でした。5ボードだけのデータです)ので、ここでの 結論はパスも良し、3Cも良しということになります。  私自身は、クラブとハートの絵札が入れ替わっていれば当然3C、クラ ブがJ9xxであればきっと3Cと言うでしょう。  実戦(横浜でやった社会人IMP、塩谷は観戦)では、小林君は3Cと レイズし(実戦の方が正しいじゃないか!)、パスとなり、坂本氏が四苦 八苦してプレーしていました。フルハンドと結果は忘れました。 <問題1の結果>  小林君は零点だ。
玉川事業所 記録技術研究所 記録技術51研究室 塩谷 真 salt@csp.canon.co.jp
塩谷です。
<問題2> チーム戦、ボスバル。ディーラーW。 AQJ832  N  4 2      W E KJ9653 K4      S  AQ10863 KQJ3       −  W  E  2S 3D  3S 4H  5D 6D  P  OLはハートAで、クラブ10にスィッチ。Kを出すとAが出てラフし た。
問1 プレーラインの候補を複数挙げてください。簡単な手順とウィナー   だけで良いです。  成田プランを引用し(一部改変)、これを基準にします。 <プランA>  「(1)ハートQダブルトンか、33」でなかったら、  「(2)スペードをフィネス」、というプラン。 (1)ダイア6+ハート3(ダミーのラフ含む)+クラブ2+スペード1 (2)ダイア6+ハート2(ダミーのラフ含む)+クラブ2+スペード2 <プランB>  ダイアJダブルトンを期待。ハートをダミーで2回ラフして、ハ ンドのダイアAQ10で刈り上げるプレイ。  ダイア6+ハート5(ダミーのラフ含む)+スペード1 <プランC>  クロスラフ風にプレイする。クラブAをラフした後、スペードA、 スペードラフ、ハートK、ハート→チビラフ、クラブQ、クラブJ、 クラブ→ラフ、ハート→ダイアKでラフ、スペードを出してクーの ようにしてつくる。  ダイア8(全てラフした分)+ハート1+スペード1+クラブ2。 萩原> 1 プランA。 2 スペードKダブルトンオンサイド。 3 プランB。 畔柳> 1)+2) プランA 3)プランB 坂本> 1 プランA 2 プランB 3 プランAの変形案(後述)  ここまではまっとうでしたが、肝心の小林君が...。 小林> 1.スペード3-3でスペードKがサウス、ダイヤは3-2、クラブは6-3。 2.スペード3-3でスペードKがノース、ダイヤは3-2、クラブは6-3。 3.スペード4-2でスペードKがサウス、ダイヤは3-2、クラブは6-3。 4.スペード5-1、ハートは3-3、ダイヤは3-2で2の方にJ、クラブは6-3。  ハートとスペードを間違えてタイプしているのかと思って聞いてみ たら、「エントリートラブル」という答えが返ってきました。つまり、 本気でスペードエスタをしようとしていたらしい。
問2 それらのプレーラインの優劣を簡潔に論じてください。 成田> Aがいろいろと試せるので、一番メイクチャンスが高いと思う。 畔柳> プランA。Bは決めうちになってしまう。 萩原> プランAはダイヤ3−2かJシングルトンで70%強(*1)、 ハートが3−3またはQダブルトンで35+48x2/6で約60%(*2) ハートがだめでもスペードフィネスで半分助かるので80%(*3)。 70%強x80%で結局60%弱(*4) 以下、塩谷のコメント *1 74% *2 52%、足し算間違えたでしょ。 *3 ハートQxxxかつスペードKオンサイドで16%、合計68%。  「ハートがだめでも」で100−60=40とやると、5−1や6−0 が含まれてしまいます。 *4 74%x68%=50%
問3 結局どうプレーしますか? 成田> Aが一番優れていると思う。 萩原> Aのプレー。 畔柳> Aのプレー。  坂本氏のプレーは後回しにして、先に小林君のプレーを吟味してみま しょう。 小林> ハートチビをチビでラフ。ダイヤK、クラブチビをラフ。 小林> ダイヤAQとかってスペードすて。  このプレーはプランAを歩んでいるではないか。ちっともスペードエス タに行ってない。どうなっちゃってるんだ、君の頭脳は?   「エントリートラブルでした」と言って訂正してきたものは、 小林> プレイは、ハートチビをダイヤ4でラフ。ダイヤK、クラブQJ、 小林> スペードA、スペードチビをチビでラフ。ダイヤAQでかりあげて、 小林> ハートK、エスタブリッシュしたJ、残りのダイヤで、12個。 小林>  上記より確率の良さそうなプレイは思いつきませんでした。 と、ハートエスタのみのプレー(A’とでも名づけるか)で、より確率 の低いプレーになってしまいました。 <ハンド再掲> AQJ832  N  4 2      W E KJ9653 K4      S  AQ10863 KQJ3       −  小林君、ウィナーを数えてごらん。ハートA、クラブ10-K-A-ラフ の時点で、ダイヤ6+クラブ2+ハート1+スペード1=10あるのは わかるよね。だから、足りないのは2個というのもわかるよね。  そうすれば、ハートラフするとして、あと1個はハートJエスタか、 スペードフィネスっていうことにならない? これがプランA。  また、ハートを2個ラフしても足りない2個が補えるけど、その時は ダイヤKをラフに使ってしまうので、刈り上げるにはJxじゃないとダ メ。これがプランBですよ。  このハンド結構難しいけど、上記で述べたようなことを書いてきてく れれば正解にしようと思っていたし、それを期待していたのだが。  さて、ここまでで今回の問題の狙いとすることは終わりです。しかし、 このハンドは意外に面白いのでした。というのは、坂本氏のプレー(プラ ンAの変形案)が興味深いのです(塩谷が編集して引用)。 1 ハートラフし、Qが落ちればダイヤ刈る。 2 落ちなければクラブQJ。クラブラフ。ハートが立てばダイヤ刈る。 3 ハートが立たなければスペードフィネスか、メジャーのスクイズ。 4 クラブを途中で切られたらオーバーラフしてハートをもう一度切る。 1の確率  ハートQx(16%)& ダイヤノールーザー(68+5.6%)                    =12% 2の確率  ハート3−3(36%)& Nのクラブ3−5枚(74.6%)&  ダイヤノールーザー(68+5.6%)=20% 3の確率  ハート立たず(32%)& Nのクラブ3−5枚(74.6%)&  ダイヤノールーザー(68+5.6%)&  スペードKオンサイド(50%)   =9%  ハート長い人がスペードK(50%) =9% (ゲスになる) 4の確率  ハートQ3−3(36%)& Nのクラブ1−2枚(10%)&  Nのダイヤ3枚またはJx(47.6%)=2% (実際はNにJxがあるとアッパーカットされるので、1%強になる)  単純合計すると42%ですが、3のゲスを当てるとすれば4.5% 増えて47%になります。ハートAのリードから、Qの4枚はNにあ りそうですから、フィネスかスクイズが効くはずです(実は、こうい う想定をすると、確率計算が狂ってくるのですが)。  坂本氏は、また、スペードフィネスが効いていれば、それをディフ ェンダーが打っただろうから、スペードKはオフサイドの可能性が大 だと述べています。そうだとすれば、プランAはハートエスタだけの 38%プレーになってしまい、坂本プレーに軍配があがることになり ます。  確かにSはスペードKを持っていればスペードを打ったかもしれま せんが、以下のビッド(今回は登場人物付き)を吟味すると、ハケッ ト兄弟を目指す(坂本は目指してないか)エコールペアが2Aミッシ ングのスラムに行ってしまったとも考えられ、ハートAの後にクラブ シフトしたのかもしれません。そういうことを考えればプランAと坂 本プレーはコンパラなのかもしれません。  坂本  塩谷  W   E  2S  3D  3S  4H  5D  6D  P  それにしても、坂本プレーはクラブQJを取るところが怖いけれど、 最後にフィネスかスクイズのオプションを保てるというところが魅力 ですね(ケルゼイの Bridge Logic に retaining an option という 章がある)。 <フルハンド>        Kxxx        Qxxx        xxx        Ax AQJ832  N  4 2      W E KJ9653 K4      S  AQ10863 KQJ3       −        xx        A10        Jx        xxxxxxx  塩谷はプランAを取ってダウン。坂本プレーはメイク。プランBも メイク。う〜ん残念。 <問題2の結果>  小林君は今度も零点だ。
玉川事業所 記録技術研究所 記録技術51研究室 塩谷 真 salt@csp.canon.co.jp
塩谷です。  坂本プレーに私の引用ミスがあったので訂正します。  後半部分をすべて再送します。 「さて、ここまでで今回の問題の狙い...」以降はこちらを読んでください。 AQJ832  N  4 2      W E KJ9653 K4      S  AQ10863 KQJ3       −  さて、ここまでで今回の問題の狙いとすることは終わりです。しかし、 このハンドは意外に面白いのでした。というのは、坂本氏のプレー(プラ ンAの変形案)が興味深いのです(塩谷が編集して引用)。 1 ハートラフし、Qが落ちればダイヤ刈ってメイク。 2 落ちなければクラブQJ。切られなければ、ダイヤKを取ってクラ  ブラフ。ダイヤ刈ってハートが立てばメイク。 3 ハートが立たなければスペードフィネスか、メジャーのスクイズ。 4 クラブを途中で切られたらオーバーラフしてハートをもう一度切る。 1の確率  ハートQx(16%)& ダイヤノールーザー(68+5.6%)                    =12% 2の確率  ハート3−3(36%)& Nのクラブ3−5枚(74.6%)&  ダイヤノールーザー(68+5.6%)=20% 3の確率  ハート立たず(32%)& Nのクラブ3−5枚(74.6%)&  ダイヤノールーザー(68+5.6%)&  スペードKオンサイド(50%)   =9%  ハート長い人がスペードK(50%) =9% (ゲスになる) 4の確率  ハートQ3−3(36%)& Nのクラブ1−2枚(10%)&  Nのダイヤ3枚またはJx(47.6%)=2% (実際はNにJxがあるとアッパーカットされるので、1%強になる)  単純合計すると42%ですが、3のゲスを当てるとすれば4.5% 増えて47%になります。ハートAのリードから、Qの4枚はNにあ りそうですから、フィネスかスクイズが効くはずです(実は、こうい う想定をすると、確率計算が狂ってくるのですが)。  坂本氏は、また、スペードフィネスが効いていれば、それをディフ ェンダーが打っただろうから、スペードKはオフサイドの可能性が大 だと述べています。そうだとすれば、プランAはハートエスタだけの 38%プレーになってしまい、坂本プレーに軍配があがることになり ます。  確かにSはスペードKを持っていればスペードを打ったかもしれま せんが、以下のビッド(今回は登場人物付き)を吟味すると、ハケッ ト兄弟を目指す(坂本は目指してないか)エコールペアが2Aミッシ ングのスラムに行ってしまったとも考えられ、ハートAの後にクラブ シフトしたのかもしれません。そういうことを考えればプランAと坂 本プレーはコンパラなのかもしれません。  坂本  塩谷  W   E  2S  3D  3S  4H  5D  6D  P  それにしても、坂本プレーはクラブQJを取るところが怖いけれど、 最後にフィネスかスクイズのオプションを保てるというところが魅力 ですね(ケルゼイの Bridge Logic に retaining an option という 章がある)。 <フルハンド>        Kxxx        Qxxx        xxx        Ax AQJ832  N  4 2      W E KJ9653 K4      S  AQ10863 KQJ3       −        xx        A10        Jx        xxxxxxx  塩谷はプランAを取ってダウン。坂本プレーはメイク。プランBも メイク。う〜ん残念。
塩谷 真 saltm@bd5.so-net.ne.jp Tel 03-3705-2069
塩谷です。  ようやく最後の問題です。  これは難題で、当初、複数の上級プレーヤから出題者の意図するところ と違う解答が寄せられたので、 > このボードは社会人IMPで実際にあったハンドで、オポーネントは >S:オーバービッダー、N:初級者風のオジサンです。 > > 既に解答を送られている方も、この情報を基に解答を変更されても結 >構でございます。 このようなヒントを出して出題者の意図に沿うようにしてもらいました。 実は、出題時に私も「余詰」を消すために1時間ほど悩んだ結果、結局実 戦と同じハンドを出題したのでした(余詰とは詰め将棋で出題者の意図と は異なる別解が存在することで、これがある詰め将棋は欠陥品です)。
<問題3> チーム戦、ボスバル。   QJ2   Q97   A9432   32    N  A983   W E 1054      W  N  E  S    S  108             P  P       Q865     1H 2D P  2NT                P  3D P  3NT ///  Wはハート3をリードし、ダミーから7が引かれた(4thベスト、リ バースシグナルとします)。
問1 ダミーを見て考えたことをいくつか述べてください(ここでフルハ   ンドがかなり読めてしまう人もいるかと思いますが、ここでは簡単な   「感想」だけで良いです)。 −−−−−−−− 成田> →弱いダミー。こんなん作られるわけにはいかない。  がんばってディフェンスしないと。 坂本>  こんなの作られたら大変だ!     ますます大変だ! (ヒントを受けて) 萩原> こんなハンドで2Dオーバーコールするやつにはお仕置きが必要だ。 でも、ハート2ストッパーになったから、ダイヤモンドに5個ある時には スペードのトリックと合わせて出来てしまうかも。 畔柳> ・ダイヤがぼろい。 ・2NTをパスすればいいのに。 ・パストハンドの人がゲームビッドしたのだから落ちそう。 塩谷> 1)このダミーのビッドはおかしい。2Dオーバーコールはずうずうしい。 2)2Dはまだ許せるとして、3Dは全くおかしい。2NTにパスの一手だ。 3)デクレヤラーはパストハンドではないか。それで3NTとはずうずうし い。きっとパートナーに6枚ダイヤを期待したに違いない。 4)デクレヤラーはまさか悪い12点くらいはあるだろうが、それにしても オポーネントは21点で3NTをやっているのだ。 5)許せない。絶対に落とさねば。こんなのを作られたら大失点だ。  さて、皆さん、感想を読み比べていかがでしょう。私としては、成田、坂 本、塩谷の「作られるわけにはいかない」「大変だ」「許せない」という感 想を是非持って欲しいと思います。  萩原君は「お仕置きが必要」と言っていて良いのですが、「出来てしまう かも」という発言は心配です。こういうハンドこそ落とすべく集中して、な んぼ長考しても良いからキリングディフェンスをすべきです。まあ、萩原発 言の後半は冷静さを示しているという点では見習わなければならないかもし れません。  畔柳発言はかなり心配です。「落ちそう」では困るのです。「落とす」の です。  では、我らの期待の星の小林君の感想を見てみましょう。 小林> バルの2Dにしては弱い。    パートナーは13HCPあるとして、サウスは12HCPある。  これだけかあ?  小林君、ダミーを見ながらビッドを吟味する習慣を身につけようよ。この ハンドは君がかつてディフェンスしたハンドで、その後私が丁寧な解説メー ルを送ったハンドだよ。上記の塩谷感想はその時のメールを切りとってきた ものなんだけどねえ。  少なくとも、NSの合計点はチェックするべきです。これはディフェンス やプレーの基礎の基礎。Sはパストハンドだという言及が無いのは全く悲し い。  必ずビッドとハンドを結び付けて考える習慣を身につけること。    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜      (これも前のメールからのものです。) −−−−−−−  さて、ここでハート10を出すと、デクレヤラーはKで勝ち、ダイヤQ。 これが勝つと小考の後、ダイヤJを続けた。パートナーはKをカバー、A に10が落ちるのを見てデクレヤラーは喜ぶ。そしてスペードQをダミーか ら引いた。
問2 デクレヤラーのハンドを想定してください。 −−−−−−−  出題者の意図としては、スペードKの有無で分類すれば、 ハンドA   ハンドB   ハンドC Kxxx   Kxxx   10xxx Kx     Kx     Kx QJ7    QJ7    QJ7 Jxxx   Kxxx   AJxx の可能性があり、Aは弱すぎ、Bは一応オープンハンドだから除外、従って Cということになるだろうと思っていました。しかし、Aも弱いだけにより 一層警戒しなければならないハンドです。 坂本> ハンドAまたはC 成田> ハンドC  当然のごとくこの二人は正解。 畔柳> 10xxx Kxx QJx AJx 萩原> Kxxx Kx2 QJx Kxx 小林> Kxxx Kxx QJx Kxx  この3人はハート3枚を置いていますがどうしてかな? パートナー は1Hオープン。ハートの絵札はAJしかなく、ダイヤは短い。となれ ばいくら4枚メジャーとは言え、ハートは5枚が普通じゃありませんか。 3rdハンドだから2434、3433で1Hオープンする可能性も無いと は言いませんが、この大したこと無いハートでは普通は1Cオープンで しょう(ここでつまづくと次の問題の面白さがなくなってしまうので残 念でした)。
問3 どう、ディフェンスしますか? 成田> すぐにスペードAで勝って、ハートをリターンする。  これが正解。  分析は、坂本氏がしてくれました(塩谷が編集して引用)。   QJ2   Q97   A9432   32    N  A983   W E 1054    S  108       Q865 ハンドA   ハンドB   ハンドC Kxxx   Kxxx   10xxx Kx     Kx     Kx QJ7    QJ7    QJ7 Jxxx   Kxxx   AJxx 坂本> SにスペードKがない場合(ハンドC)は,ウィナーがハート2 ダイヤ5クラブ1で足りないのでAであがってハートを打っておけばダ ウン。  これだけなら、パートナーに親切なわかりやすいディフェンスという だけのように読めますが...。 坂本> SにスペードKがあるときはハートQが9個目でクラブ3個取 らなければならない.この場合はスペードAでとってハートを打てば, Wにも同じ事がわかるのでクラブAKQを打ち抜いてダウン. (ディフェンスの問題では「Wがわからなかったら...」という抗議は 受け付けかねます。)  これは、ハンドAの場合のディフェンスになります。つまり、スペー ドAで上がってハートを打つディフェンスは、ハンドAにもハンドCに も備えられるディフェンスなのです。  ここで、気づいた方もいるかもしれません。  スペードをホールドしておけば、ハンドA、Cに加えて、オープンハ ンドだとして除外したハンドBにも対応できるのではないかと。  Kがある場合、デクレヤラーは更にスペードを負けに来るでしょうか ら、それをAで上がってパートナーにクラブAJ10を期待してクラブシ フトすれば良い。そうすればハンドAにもBにも対応できると。  デクレヤラーにスペードKが無い場合には、ハンドCだから、パート ナーはKで勝ってハートを出しておけばダウンだと。  しかし、パートナーがあなたと同じくらい読める人だったらそうはな らないでしょう。パートナーはKで上がって、あなたにクラブAを期待 してクラブシフトしてくるに違いありません。  というわけで、他の方々は残念でした。 <フルハンド>       QJ2       Q97       A9432       32 Kx     N  A983 AJxxx W E 1054 Kxx    S  108 Kxx       Q865       10xxx       Kx       QJ7       AJ10x
<問題3の結果>  小林君は、また... (もう、xxxx言えない)。 xxxx = 気の毒で、あきれて、こまって、
 小林君。  今回の問題は、「考える問題」ということで、実戦から拾った難しい 問題ばかりだったから、落ち込まないで。逆にこれをはげみに頑張って 勉強してください。  私は小林君がこういう勉強をしたら良いんじゃないかと思って出して みたんです。小林君は、もう「覚える」段階は卒業して「考える」段階 に進むべきです。覚えるだけだったらいつまでたってもマイクロブリッ ジにも勝てませんよ。  問題1はシステムの理解に必要なことです。このようなこと(自分で ハンドを配ってやるのが一番良いと思う)を繰り返しやってください。  問題2はウィナーを数えるという基本問題を出しました。簡単だと思 ったのですが、小林君が正解を出さなかったのでがっかりでした。この 問題2が出来なければ、問題1は出来ようがありません(コントラクト の成否がわからないんじゃ、ビッドの是非がわかろうはずがない)。  問題3は問1さえ出来れば良いと思って出しました。これは基礎だし、 もうかなり出来るようになっていると思ったし、まさか問題として出せ ば出来るだろうと思っていました。それでこんな答えじゃあ悲しいばか りです。私も初級時代はそんなだったかなあ(坂本、そうだったか?)。 そうだったかもしれない。それなら仕方がないか。 #初級時代を思い返せば(昔のYBKの時代)、勉強して覚えたつもり が、また似たようなミスをするんだよナ。似ていてもハンドって少しづ つ違うからな。要するに本当の勉強が出来てなかったってことだ。  私が多少上手になったきっかけは、やはりエコールの勉強を真剣に始 めたことだったかな。なにしろ最初に読んだモローのエコールと、坂本 エコール、輝子エコールはそれぞれ違うから大変だった。本もいくつか 読んだが、人によって少しづつ(場合によっては全然)違うことが書い てある。これを明らかにすることが私のブリッジの勉強の始めだったよ うだ。  小林君も自分で勉強しないとどうにもならないよ。CBCの諸先輩か ら教わるという受身の姿勢じゃなくて、利用してやろうというくらいの 積極的な気持ちでやってください。 #思わず、長い詠嘆が入ってしまいました。諸先輩も小林君にアドバイ スしてあげてください(ああ、いつもしてるか)。
塩谷 真 saltm@bd5.so-net.ne.jp Tel 03-3705-2069