NEC杯レポート Part 16

成田です。

 NEC杯レポート(その16)です。

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8.予選第4ラウンド(vs Defending Champs 戦)
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の続き第5弾です。

 #12はまたまたEWのスラムボードで、両テーブルとも6Sを
ビッドし、オーバートリックの差でGOINGに1IMP。9−35。


Rd4−#13 <陳さんの絶妙ディフェンス>

 このボードも成田にとっては印象深い。陳さんが冴えに冴えた。
彼のハンドを持ってディフェンスにトライしてもらいたい。
 陳さんはSで次のハンドを持つ。双方バル。
  Q109543、A54、AQ9、4

 成田  井野  阿部  陳
 W   N   E   S
     P   1C  1S
 Dbl P   2S  P    Dbl=Neg。通常、
 3C  P   3NT P        ハート4+枚。
 P   P

 問題① 陳さんのオープニングリードは何だった?

 一つ一つ問題に答えて行くというスタイルで。ダミーが開く。

       (井野)
J       N
J1093  W   E (阿部)
K6432   S
832
(ダミー)  Q109543
       A54
       AQ9
       4
       (陳)

 陳さんのオープニングリードはダイアA。これ、正解者はいない
かも。ダミーはD2、NはD8、EはD5。

 問題② さて2トリック目に何を出す?

       (井野)
J       N
J1093  W   E (阿部)
K643    S
832
(ダミー)  Q109543
       A54
       Q9
       4
       (陳)


 陳さんの第2トリック目はスペードQ。これは当たりそう。
NはS2、Eは小考後SA。
 第3トリック目はEがクラブAを出し、Nはクラブ7。
 第4トリック目にEはクラブQを出した。

 そろそろフルハンドをば。

       62
双方バル   8762
       J1087
       KJ7
J            AK87
J1093         KQ
K6432        5
832          AQ10965
       Q109543
       A54
       AQ9
       4

 陳さんの第4トリック目のEのクラブQに対するディスカードは
長考の末スペードのスポットカードだった。Nの井野さんはクラブ
Kで勝った後、珍しく大長考。成田が椅子を前後させること2回、
足を組み直す事4回。そして第5トリック目に、ついにダイア7を
出した。この後EはNのクラブJに負けに行かなくてはならず、
結局ディフェンスのNS側はダイア3つ、ハート1つ、クラブ2つ
を取って2ダウン。陳さんは自分のメインスートであるスペードを
一つも取らないディフェンスの舵取りをして大成功。想像力のある
オープニングリードとその後の絶妙なシフトと、彼のあふれる才能
をイヤという程見せつけられた。脱帽。もちろんダブルダミーなら
EのクラブQに対してSはハート4をディスカードし、Nは第5ト
リックでスペードを1度出してそれをSはスペード9で勝った後に
ダイアQにシフトという見たようなディフェンスがあるが、実戦の
経過で十分。NSにとってはダウンさせれば良いのである。
 何がうまかったのか、今一ピンと来なかった人には、裏テーブル
で起こった出来事を紹介する。

(再掲)   62
双方バル   8762
       J1087
       KJ7
J            AK87
J1093         KQ
K6432        5
832          AQ10965
       Q109543
       A54
       AQ9
       4

 今倉  ゲラー 寺本  荻原
 W   N   E   S
     P   1C  1S
 Dbl P   2S  P    Dbl=Neg。通常、
 3D  P   3NT P        ハート4+枚。
 P   P

 我々のテーブルと違うのは、今倉さんの3D。(成田は3C)
ネガティブダブルを使うハンドの中ではWは最低のハンドなので、
今倉さんの3Dという自己主張ビッドはどうかと思うが、3DはS
にダイアAなどというオープニングリードなど少しも思いつかせな
いという意味では効果を発揮した。オープニングリードはごくごく
普通のスペード5。ほとんどゲームオーバーである。ダミーのSJ
が勝ち、クラブをフィネスして簡単にメイクである。

 GOINGは更に13IMPを失って、9−48。大敗は間違い無し。
どこで踏みとどまれるか。

追記:このハンドでの陳さんのディフェンスは、デイリーブリテン
   にも掲載された。今年のベストディフェンスオブザイアーの
   最有力候補だろう。

(つづく)