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From: SHIOYA Makoto
Date: Tue, 23 May 2000 19:24:32 +0900
Subject: 解答#2(長文)
塩谷です。
<問題2> チーム戦、ボスバル。ディーラーW。
AQJ832 N 4
2 W E KJ9653
K4 S AQ10863
KQJ3 −
W E
2S 3D
3S 4H
5D 6D
P
OLはハートAで、クラブ10にスィッチ。Kを出すとAが出てラフし
た。
問1 プレーラインの候補を複数挙げてください。簡単な手順とウィナー
だけで良いです。
成田プランを引用し(一部改変)、これを基準にします。
<プランA>
「(1)ハートQダブルトンか、33」でなかったら、
「(2)スペードをフィネス」、というプラン。
(1)ダイア6+ハート3(ダミーのラフ含む)+クラブ2+スペード1
(2)ダイア6+ハート2(ダミーのラフ含む)+クラブ2+スペード2
<プランB>
ダイアJダブルトンを期待。ハートをダミーで2回ラフして、ハ
ンドのダイアAQ10で刈り上げるプレイ。
ダイア6+ハート5(ダミーのラフ含む)+スペード1
<プランC>
クロスラフ風にプレイする。クラブAをラフした後、スペードA、
スペードラフ、ハートK、ハート→チビラフ、クラブQ、クラブJ、
クラブ→ラフ、ハート→ダイアKでラフ、スペードを出してクーの
ようにしてつくる。
ダイア8(全てラフした分)+ハート1+スペード1+クラブ2。
萩原>
1 プランA。
2 スペードKダブルトンオンサイド。
3 プランB。
畔柳>
1)+2) プランA
3)プランB
坂本>
1 プランA
2 プランB
3 プランAの変形案(後述)
ここまではまっとうでしたが、肝心の小林君が...。
小林>
1.スペード3-3でスペードKがサウス、ダイヤは3-2、クラブは6-3。
2.スペード3-3でスペードKがノース、ダイヤは3-2、クラブは6-3。
3.スペード4-2でスペードKがサウス、ダイヤは3-2、クラブは6-3。
4.スペード5-1、ハートは3-3、ダイヤは3-2で2の方にJ、クラブは6-3。
ハートとスペードを間違えてタイプしているのかと思って聞いてみ
たら、「エントリートラブル」という答えが返ってきました。つまり、
本気でスペードエスタをしようとしていたらしい。
問2 それらのプレーラインの優劣を簡潔に論じてください。
成田> Aがいろいろと試せるので、一番メイクチャンスが高いと思う。
畔柳> プランA。Bは決めうちになってしまう。
萩原> プランAはダイヤ3−2かJシングルトンで70%強(*1)、
ハートが3−3またはQダブルトンで35+48x2/6で約60%(*2)
ハートがだめでもスペードフィネスで半分助かるので80%(*3)。
70%強x80%で結局60%弱(*4)
以下、塩谷のコメント
*1 74%
*2 52%、足し算間違えたでしょ。
*3 ハートQxxxかつスペードKオンサイドで16%、合計68%。
「ハートがだめでも」で100−60=40とやると、5−1や6−0
が含まれてしまいます。
*4 74%x68%=50%
問3 結局どうプレーしますか?
成田> Aが一番優れていると思う。
萩原> Aのプレー。
畔柳> Aのプレー。
坂本氏のプレーは後回しにして、先に小林君のプレーを吟味してみま
しょう。
小林> ハートチビをチビでラフ。ダイヤK、クラブチビをラフ。
小林> ダイヤAQとかってスペードすて。
このプレーはプランAを歩んでいるではないか。ちっともスペードエス
タに行ってない。どうなっちゃってるんだ、君の頭脳は?
「エントリートラブルでした」と言って訂正してきたものは、
小林> プレイは、ハートチビをダイヤ4でラフ。ダイヤK、クラブQJ、
小林> スペードA、スペードチビをチビでラフ。ダイヤAQでかりあげて、
小林> ハートK、エスタブリッシュしたJ、残りのダイヤで、12個。
小林> 上記より確率の良さそうなプレイは思いつきませんでした。
と、ハートエスタのみのプレー(A’とでも名づけるか)で、より確率
の低いプレーになってしまいました。
<ハンド再掲>
AQJ832 N 4
2 W E KJ9653
K4 S AQ10863
KQJ3 −
小林君、ウィナーを数えてごらん。ハートA、クラブ10-K-A-ラフ
の時点で、ダイヤ6+クラブ2+ハート1+スペード1=10あるのは
わかるよね。だから、足りないのは2個というのもわかるよね。
そうすれば、ハートラフするとして、あと1個はハートJエスタか、
スペードフィネスっていうことにならない? これがプランA。
また、ハートを2個ラフしても足りない2個が補えるけど、その時は
ダイヤKをラフに使ってしまうので、刈り上げるにはJxじゃないとダ
メ。これがプランBですよ。
このハンド結構難しいけど、上記で述べたようなことを書いてきてく
れれば正解にしようと思っていたし、それを期待していたのだが。
さて、ここまでで今回の問題の狙いとすることは終わりです。しかし、
このハンドは意外に面白いのでした。というのは、坂本氏のプレー(プラ
ンAの変形案)が興味深いのです(塩谷が編集して引用)。
1 ハートラフし、Qが落ちればダイヤ刈る。
2 落ちなければクラブQJ。クラブラフ。ハートが立てばダイヤ刈る。
3 ハートが立たなければスペードフィネスか、メジャーのスクイズ。
4 クラブを途中で切られたらオーバーラフしてハートをもう一度切る。
1の確率
ハートQx(16%)& ダイヤノールーザー(68+5.6%)
=12%
2の確率
ハート3−3(36%)& Nのクラブ3−5枚(74.6%)&
ダイヤノールーザー(68+5.6%)=20%
3の確率
ハート立たず(32%)& Nのクラブ3−5枚(74.6%)&
ダイヤノールーザー(68+5.6%)&
スペードKオンサイド(50%) =9%
ハート長い人がスペードK(50%) =9% (ゲスになる)
4の確率
ハートQ3−3(36%)& Nのクラブ1−2枚(10%)&
Nのダイヤ3枚またはJx(47.6%)=2%
(実際はNにJxがあるとアッパーカットされるので、1%強になる)
単純合計すると42%ですが、3のゲスを当てるとすれば4.5%
増えて47%になります。ハートAのリードから、Qの4枚はNにあ
りそうですから、フィネスかスクイズが効くはずです(実は、こうい
う想定をすると、確率計算が狂ってくるのですが)。
坂本氏は、また、スペードフィネスが効いていれば、それをディフ
ェンダーが打っただろうから、スペードKはオフサイドの可能性が大
だと述べています。そうだとすれば、プランAはハートエスタだけの
38%プレーになってしまい、坂本プレーに軍配があがることになり
ます。
確かにSはスペードKを持っていればスペードを打ったかもしれま
せんが、以下のビッド(今回は登場人物付き)を吟味すると、ハケッ
ト兄弟を目指す(坂本は目指してないか)エコールペアが2Aミッシ
ングのスラムに行ってしまったとも考えられ、ハートAの後にクラブ
シフトしたのかもしれません。そういうことを考えればプランAと坂
本プレーはコンパラなのかもしれません。
坂本 塩谷
W E
2S 3D
3S 4H
5D 6D
P
それにしても、坂本プレーはクラブQJを取るところが怖いけれど、
最後にフィネスかスクイズのオプションを保てるというところが魅力
ですね(ケルゼイの Bridge Logic に retaining an option という
章がある)。
<フルハンド>
Kxxx
Qxxx
xxx
Ax
AQJ832 N 4
2 W E KJ9653
K4 S AQ10863
KQJ3 −
xx
A10
Jx
xxxxxxx
塩谷はプランAを取ってダウン。坂本プレーはメイク。プランBも
メイク。う〜ん残念。
<問題2の結果>
小林君は今度も零点だ。
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玉川事業所
記録技術研究所
記録技術51研究室
塩谷 真 salt@csp.canon.co.jp
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