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From: nari@tvq.canon.co.jp
Date: Wed, 5 Apr 2000 12:06:03 +0900
Subject: [BR]NEC杯(その26)

成田です。

 NEC杯レポート(その26)です。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
14.準々決勝第1ラウンド(vs Defending Champs 戦)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
の続き第3弾です。

●QF−Rd1−#6 <再びビッド、プレイ、ディフェンス>

 このボードも3アイテム全てにおいてドラマがあったが、ここで
はプレイ問題を出題する形で。

       43
EWバル   62
       106432
       K854
        N

        S
       AKQ107
       AQ83
       K8
       Q2

 成田  井野  阿部  寺本
 W   N   E   S
         P   1S
 P   P   Dbl RDbl
 2C  P   P   Dbl
 P   2S  P   P    2Sは長考後にビッド。
 P

 コントラクトは2S by S。
 オープニングリードはCJ。ダミーからチビを出すとEはすぐに
クラブAで勝ち、阿部さん(E)は間髪を入れずにスペード6を出
した。プレイの方針は?
 これも実戦的なゲスなどが関連してくるので、不正解でもあまり
気にしないで下さい。

 解答を掲載する前に少し行を稼ぐ事に。寺本プロはプレイの方針
を間違ったものの、成田のディフェンスミスにつけ込んでこの2S
をメイクした。しかしながら寺本プロには可哀想なことにメイクと
ダウンの出入りIMPはたったの1IMPだったのである。というのは
裏テーブルのコントラクトは2HbyE ダウン3で、800点を
GOINGに献上していたからだ。この話は次回の(その27)に。

(解答編)
       43
EWバル   62
       106432
       K854
952          J86
K104          J975
QJ5          A97
J1093         A76
       AKQ107
       AQ83
       K8
       Q2

 成田  井野  阿部  寺本
 W   N   E   S
         P   1S
 P   P   Dbl RDbl
 2C  P   P   Dbl
 P   2S  P   P
 P

 フルハンドを見れば簡単。スペードをお気楽に狩りあげてから
クラブQをKでオーバーテイクしてダミーに入り、ダイアを出して
ダイアKを取りに行ってメイク。あるいはハートをフィネスせずに
スモールハートを2回ハンドから出してからハートAでハートKを
たたき落とすプレイをしてもメイクだ。しかし、これらはいずれも
ダブルダミープレイ。「スペードでおそらく1ルーザー出そう」と
いう仮定をたててプレイ方針を決めるのは、ビディングから考えて
もそれほど不自然ではない。従って以下に示す実際の寺本プロのプ
レイはリーズナブルなプレイだと思うし、このプレイ方針を取った
回答者に対しても成田は正解にしたい気分である。
 寺本プロはEのスペード6のリターンに対して小考後にスペード
Aで勝ち、ハンドのクラブQをダミーのKでオーバーテイクしてか
らハートのフィネスを敢行した。おそらく彼は「Eはダブルをした
のでスペードは短く、ハートKを持っている」とゲスしたのだと思
う。もしそうであれば(その確率は成田も高いと思うが)ハートの
フィネスが勝ち、続いてハートA、ハート→ラフとしてかっこよく
メイクである。でもそうはならなかった。

 ここからは成田のディフェンスミスの白状版である。あ〜あ。
成田はハートKで勝った直後は、正しくスペードをリターンした。
寺本プロはスペードを狩りあげた。ここまでNS側から見て4勝
2敗。
       −−
       6
       10643
       85
−−           −−
104           J97
QJ5          A97
109           7
       107
       A83
       K8
       −−

 寺本プロは更にスペード10を出してきた。ここで成田は間違う。
クラブ9をディスカードしてしまったのだ。バカである。成田から
はEとSのディストリビューションは明らかなのに、こういうイモ
ディフェンスをするとは情けない。(Eは2Hとバランスしなかっ
たので、おそらくハートは4枚。とするとSにハートが4枚なので
Sのハンドは上から5422となる。従ってEは3433。)この
トリックでEはダイア7捨て。更にSはスペード7を出してEWに
プレッシャをかける。Wはダイア5、Eは小考後にダイア9を捨て
た。Sの寺本プロはEがストリップスクイズっぽくなっていること
を正しくゲスしてハンドからダイア8を出し、Eの(今や裸の)A
を追い出す事に成功し、2Sがジャストメイク。
 局後(このラウンドの16ボード終了後)、珍しく阿部さんから
成田にコメントが入る。「あそこでクラブ9を捨てては駄目。」
阿部さんの気持ちは痛いように判る。ダブられる危険をおかしてま
でダブルで介入して、そのおかげで寺本プロのゲスミスを誘い一時
はダウンコースを歩き始めたのに、成田がぼーっとしていたせいで
メイクしてしまったのだから。本当にごめんなさいです。
 塩谷さんがもしWに座っていたら、まず間違わずにディフェンス
するように思う。こういう展開は塩谷さんの得意分野に違いないだ
ろうから。

 以上今回はプレイ&ディフェンス編でした。次回は裏のテーブル
での出来事を紹介しながら、ビッド編を。

(つづく)



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