No.3077 |
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From: nari@tvq.canon.co.jp
Date: Thu, 16 Mar 2000 12:14:12 +0900
Subject: [BR]NEC杯(その16)
成田です。
NEC杯レポート(その16)です。
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8.予選第4ラウンド(vs Defending Champs 戦)
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の続き第5弾です。
#12はまたまたEWのスラムボードで、両テーブルとも6Sを
ビッドし、オーバートリックの差でGOINGに1IMP。9-35。
Rd4-#13 <陳さんの絶妙ディフェンス>
このボードも成田にとっては印象深い。陳さんが冴えに冴えた。
彼のハンドを持ってディフェンスにトライしてもらいたい。
陳さんはSで次のハンドを持つ。双方バル。
Q109543、A54、AQ9、4
成田 井野 阿部 陳
W N E S
P 1C 1S
Dbl P 2S P Dbl=Neg。通常、
3C P 3NT P ハート4+枚。
P P
問題① 陳さんのオープニングリードは何だった?
一つ一つ問題に答えて行くというスタイルで。ダミーが開く。
(井野)
J N
J1093 W E (阿部)
K6432 S
832
(ダミー) Q109543
A54
AQ9
4
(陳)
陳さんのオープニングリードはダイアA。これ、正解者はいない
かも。ダミーはD2、NはD8、EはD5。
問題② さて2トリック目に何を出す?
(井野)
J N
J1093 W E (阿部)
K643 S
832
(ダミー) Q109543
A54
Q9
4
(陳)
陳さんの第2トリック目はスペードQ。これは当たりそう。
NはS2、Eは小考後SA。
第3トリック目はEがクラブAを出し、Nはクラブ7。
第4トリック目にEはクラブQを出した。
そろそろフルハンドをば。
62
双方バル 8762
J1087
KJ7
J AK87
J1093 KQ
K6432 5
832 AQ10965
Q109543
A54
AQ9
4
陳さんの第4トリック目のEのクラブQに対するディスカードは
長考の末スペードのスポットカードだった。Nの井野さんはクラブ
Kで勝った後、珍しく大長考。成田が椅子を前後させること2回、
足を組み直す事4回。そして第5トリック目に、ついにダイア7を
出した。この後EはNのクラブJに負けに行かなくてはならず、
結局ディフェンスのNS側はダイア3つ、ハート1つ、クラブ2つ
を取って2ダウン。陳さんは自分のメインスートであるスペードを
一つも取らないディフェンスの舵取りをして大成功。想像力のある
オープニングリードとその後の絶妙なシフトと、彼のあふれる才能
をイヤという程見せつけられた。脱帽。もちろんダブルダミーなら
EのクラブQに対してSはハート4をディスカードし、Nは第5ト
リックでスペードを1度出してそれをSはスペード9で勝った後に
ダイアQにシフトという見たようなディフェンスがあるが、実戦の
経過で十分。NSにとってはダウンさせれば良いのである。
何がうまかったのか、今一ピンと来なかった人には、裏テーブル
で起こった出来事を紹介する。
(再掲) 62
双方バル 8762
J1087
KJ7
J AK87
J1093 KQ
K6432 5
832 AQ10965
Q109543
A54
AQ9
4
今倉 ゲラー 寺本 荻原
W N E S
P 1C 1S
Dbl P 2S P Dbl=Neg。通常、
3D P 3NT P ハート4+枚。
P P
我々のテーブルと違うのは、今倉さんの3D。(成田は3C)
ネガティブダブルを使うハンドの中ではWは最低のハンドなので、
今倉さんの3Dという自己主張ビッドはどうかと思うが、3DはS
にダイアAなどというオープニングリードなど少しも思いつかせな
いという意味では効果を発揮した。オープニングリードはごくごく
普通のスペード5。ほとんどゲームオーバーである。ダミーのSJ
が勝ち、クラブをフィネスして簡単にメイクである。
GOINGは更に13IMPを失って、9-48。大敗は間違い無し。
どこで踏みとどまれるか。
追記:このハンドでの陳さんのディフェンスは、デイリーブリテン
にも掲載された。今年のベストディフェンスオブザイアーの
最有力候補だろう。
(つづく)
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