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From: SHIOYA Makoto
Date: Mon, 16 Nov 1998 10:26:53 +0900
Subject: Acol #3 [BR]
エコールシステム入門−その3
本文に入る前に、注意とお願い
この章からはリースの本(中谷さんの訳に基づく)の内容が主になります。
著作権の問題は全く配慮しておりませんので、不特定多数への転送/ 配布を
しないようお願いします。
<1の代のスーツオープン>
1 標準的なオープン
エコールではNTやエコール2に向かない13から20点のハンドを1の代のス
ーツでオープンする。プレイングトリックの無いミニマムのハンドはパスした
方が良い。
QJ 8653 KQJ A742
このハンドは、パートナーがビッドできないのであれば、平均より少々良いハ
ンドにすぎない。ビッドしたいスーツがあるわけでもなく、スペードのコント
ラクトに対するディフェンスが弱いことからも、パスが賢明である。
強いスーツのあるハンドは、軽くオープンして良い。
2 戦術的オープン
オープンすること自体が良い戦術である。先制攻撃をかけることで相手に圧
力を加えることができる。
これがエコールで手の形に基づいてオープンする理由である。手の形とは、
絵札点は少ないにもかかわらず、トリックを取ることが期待できるハンドを言
う。戦術的オープンをするハンドは三通りに大別できるだろう。
a 6枚スーツがあり、6トリック持つハンド
AQ10972 95 A103 83
AKQ1072 95 942 83
KQJ1072 95 A2 832
いずれも1Sオープン。この6枚がハートでもマイナーでもオープンする。ミ
ニマムはHCPで言えば9点が目安である。
b タッチング5−5ツースーター、6トリック
長いスーツに絵札が集中したハンド。
4 A9763 KQ983 73
4 AJ932 KJ1053 73
いずれも1Hオープンする。上記の両方とも6トリックに少し足りないが、安
全なリビッドが prepare されており、オープンする。これもマイナーツース
ーターでもオープンする。やはりミニマムは9点が目安。
なお、a、b共に、「オープンは7ルーザートリックカウント以下」を満た
していることに注目。
c 54ツースーター、5332ハンド
上述したa、b以外に判断の難しい一群のハンドがある。これらをオープン
するかどうかの判断基準を述べよう。
3 ハンドのテクスチャー
テクスチャーとは長いスーツと絵札の位置との関係を言う。絵札が長いスー
ツにあるとハンドの攻撃力は増大する。
(1) 42 AQ872 AQ93 85
(2) AQ 87432 9632 AQ
(1)のハンドは、絵札が長いスーツをエスタブリッシュする助けとなるから、
健全なオープンハンドである。(2)は、絵札が短いスーツにあるので弱いハン
ドであり、オープンは疑わしい。
4 メジャースーツの持ち具合
両メジャーを持っていると、競り合いで優位に立ちやすく、オープンする価
値が増す。
10842 KJ974 3 AK5
このハンドを1Hオープンする根拠は薄い。ハート自体弱く、パートナーとフ
ィットしなければトリックはほとんど期待できない。にもかかわらず、メジャ
ーに価値があることがオープンして良い理由となる。
逆に、メジャースーツが弱いときに相手と競り合うのは得策とは言えない。
ヘタをすると通常ではビッドできないゲームに相手を押し上げてしまう懸念が
ある。メジャーにクズ2〜3枚が最悪の持ち方である。これは相手方にとって
トランプの分かれが良いことになるからである。一方、シングルトンとかボイ
ドなら、パートナーが沢山持っている可能性があるから、ミニマムでオープン
しても上述の懸念はない。
5 バルネラビリティ
本命スーツが弱いときはバルネラビリティに大きく影響される。
8 Q10853 AJ76 A102
ノンバルなら、1Hオープンは十分考えられよう。パートナーとうまくフィッ
トすればコントラクトを作ることもできるし良いサクリファイスになるだろう。
フィットがなくダウンしたとしても50点くらいだろう。
しかし、バルではまずいオープンである。サクリファイスはまずできないし、
フィットがなくダブルをかけられた時の被害は高価なものとなるからである。
6 サードハンドのオープン
3番手で軽いオープンをする目的の一つはディフェンスにある。ビッドした
スーツをパートナーがリードするのが望ましくなければ境界上のハンドはオー
プンすべきではない。
(1) 92 Q9764 KQ6 A103
(2) 85 AQJ42 743 K95
最初のハンドはどの位置でもオープンすべきではない。しかし2番目のハンド
はパートナーにリードを教えるのに絶好であるから3番手のオープンとしては
良いハンドである。
もう一つの目的は、相手方をベストコントラクトから遠ざけることである。
しかし、むやみにはったりをかけるのではなく、じっくりと機会を待つように
して欲しい。
J985 10962 AKQ 94
メジャーに対しては十分ディフェンスできる。相手方にゲームの可能性がある
とすればNTである。1Dとオープンすれば、相手はどちらもダイヤストッパ
ーがなく、こちらのダイヤが短いとは知らずNTをビッドしにくくなるだろう。
今回はこれまで。
次回は、「1の代のスーツオープン−続き」です。
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玉川事業所
記録技術研究所
記録技術研究企画課
塩谷 真 salt@csp.canon.co.jp
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