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From: SHIOYA Makoto 
Date: Fri, 13 Nov 1998 16:51:57 +0900
Subject: Re: [BR] Mr.Shioya's_miya-hi(1)&(2)

塩谷です。

>決勝第2S、Brd #22 Dealer E, E-W vul.

 また、この話ですみません。

成田> 塩谷さんのディフェンスは、唯一の落ち目ディフェンスですよね。
成田> (ダミーのCをエスタらせた事も含めて)
成田> すなわち、ベストディフェンスだと思います。

塩谷>  ヤメてー、やめてくれーっ!

成田>  な、なんと謙虚な。正直な。

 成田君や皆さんに買いかぶられるのも恥ずかしいし、かと言ってぼーっと
ディフェンスしてたように取られるのも残念だし、本当に正直なところを書
きます。これは、また、赤間君や小林君には、ディフェンスの考え方の勉強
になるでしょう。

 私はEに居ます。

     1084
     J94
     Q96
     QJ104
    (ダミー)
KQ    S
7653 E W
832   N
AK97

E  S  W  N
1C P  1D 1S
P  2S P  4S
P  P  P

 クラブKをリードするとパートナーは3(ローは偶数枚またはエンカレッジ)
を出します。
 さあ、赤間君、考えてみよう。

1 オポーネントはみずからゲームに行ったのだからHCPはあるはず。
2 パートナーはレスポンスしているから少しはHCPあるはず。
3 1と2を総合するとパートナーにある絵札は1〜2枚。
4 ハートとダイヤのフィネス(あるとして)は効いている。
5 自分はオープンしてしまったので、スペードは当てられそう。

 ここまで、いかがでしょうか? 坂本氏的に点数制にすると、

オポーネントの点数を考えた    +1
       考えなかった     0

という感じで、それぞれ+1づつでしょうか。5点取れれば、

6 従って、クラブが取れないと落ちそうにない。

という結論に達するわけです。
 私は、「1」〜「3」の分析は、Nが4Sとビッドした時、「パートナー
は弱い手でレスポンスしたな。」と思っただけで、上記のように四角張って
考えたわけではありません。
 OLを出してダミーを見ると、「4」がわかります。フィネスが効いてい
るかどうかは、デクレヤラーの知らないディフェンダーだけの重要秘密情報
なのです。
 「5」はオポーネントのレベルに関係しますが、もしNに赤間君がいたら、
私は、当然当てると考えます(と誉めておく)。
 後は、前メールで書いたように、

>  クラブを続けたのは、パートナーが2枚で切れないかと思っただけ。

なのですが、我々のシグナルはリバースなので、デクレヤラーが2をフォロ
ーしたので、パートナーの3はローエストとなり、ダブルトンの可能性が大
なのです。8653からは、5か6を出すというチョイスもありますので。
 そこで、「6」の結論もあるし、クラブAを出したのです。

>  デクレヤラーがダイヤ10をダミーのQでオーバーテークしたのも、次に
> ダイヤ7→9とダミーに入ったのも「はあ?」という感じでただ見ていただ
> けでした。

 本当に気合が入っていれば、ダイヤの10が出た辺りで全部のハンドが描
けなければいけないのですが、ゲーム二日目の終盤で、成績も悪いとなれば、
「はあ?」と見ることになってしまいます。クラブが取れなかった時にこの
ボードは終わりだとも思っていたので。
 ところが、スペード10をデクレヤラーが指示した瞬間、ハっとケルゼイ
の本を思い出しました。「5」をひっくり返す手があるんだ!
 成田君にもし誉めていただけるなら、この「スペード10を指示した瞬間」
というのをお願いしたいと思います。
 早く思い出したので、スペードKを出すのも、クラブxを出すのも全く何
食わぬ顔と態度で、いつものテンポでプレーできました。ちょっとなげやり
な態度(このボードはもう終わってるじゃないか)もほのかに匂わせながら。
 しかし、デクレヤラーが長考に入ってしまったので、スペードQは絶対叩
き落とされると思っていました。長考の間、何食わぬ態度を続けるのはちょ
っとしんどかった。

 というわけで、このワナは、土壇場になってなりゆきで思い出したのが幸
運だっただけ、というのが真相で、ベストディフェンスと言われるのは恥ず
かしいと言ったのでした。

 坂本氏のコメントで、「クラブ4441がわかっていてクラブを出すのだ
からハートQは持っていないはず」というのがありましたが、上記のように
私はクラブ4432に期待したのですから、これはハズレです。

 デクレヤラーは私の手を Kx Qxxx xxx AKxx と、期待
したのでしょう。

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玉川事業所

記録技術研究所
記録技術研究企画課

塩谷 真 salt@csp.canon.co.jp

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